1.正しい方を選びなさい。
(1)塩冶判官(えんやはんがん)は、自分の治(おさ)める藩(はん)と家臣(かしん)のことを第一に考えて、高師直の侮辱に耐え抜いた。。
① 〇 ② ×
(2)大星由良之助(おおぼしゆらのすけ)は、主君の塩冶判官が将軍の住む御殿で事件を起こした時、主君のそばにはいなかった。
① 〇 ② ×
(3)塩冶判官が高師直の侮辱に耐えきれず刀を抜いたのは当然だと家老の大星由良之助は考えた。
① 〇 ② ×
(4)由良之助は、主人のあだ討ちをすれば自分も死ななければならないだろうと考えたが、それでも忠義を貫(つらぬ)くのが武士の生き方だと思っていた。
① 〇 ② ×
(5)加古川本蔵は短気な主人に仕えるのが嫌(いや)になって、高師直に贈り物をして家来(けらい)にしてもらいたいと頼んだ。
① 〇 ② ×
2.間違っているものを選びなさい。
(6)二人の家老について。
- 二人の家老の立場は似(に)ていた。
- 二人とも、短気な主君に仕(つか)えていた。
- 二人とも、強い忠義の心と武士としての誇(ほこ)りを持っていた。
- 二人とも、本当は死にたくなかった。
(7)本蔵と塩冶家の関係。
- 本蔵は、塩冶家の事件は桃井家(もものいけ)の家老である自分には関係がないと考えていた。
- 本蔵は、主君の塩冶判官が短気な行動を取らなければ塩冶家が潰れることはなかったと考えていた。
- 本蔵は、大星家に嫁(とつ)ぐことが娘の強い願いであることを知っていた。
- 本蔵は、自分の取った行動のせいで塩冶家の恨みを買ってしまったことを悔(く)やんだが、桃井家の家老としての務めを果たすためには仕方がなかったと考えていた。
(8)登場人物の描き方。
- この劇では、主君に忠義を尽(つ)くす二人の家老を単純に褒(ほ)めたたえてはいない。
- この劇では、短気な主君に仕える二人の家老の悲哀(ひあい)が物語の主要なテーマの一つになっている。
- この劇では、討ち入りまでの浪士(ろうし)たちの苦労や活躍(かつやく)が主(おも)に描かれる。
- この劇では、早野勘平(はやのかんぺい)と寺岡平右衛門(てらおかへいえもん)が苦しみながら討ち入り参加を認められる過程(かてい)が描かれる。
(9)勘平と平右衛門が主役になった理由。
- 二人とも、親が塩冶家の家臣(かしん)として仕え、塩冶家と強い結びつきを持っていた。
- 二人とも百姓(ひゃくしょう)の経験があり、庶民(しょみん)に近い人物だった。
- 討ち入りに参加しなかった萱野三平(かやのさんぺい)と、討ち入り後姿を消した寺坂吉右衛門(てらさかきちえもん)をモデルとする二人は、討ち入りの中心から外(はず)れた所にいるという点で、庶民の共感(きょうかん)を得られた。
- 特別な場合を除きあだ討ちを許されない庶民は、自分たちに近い人物が苦労しながら討ち入り参加を許される物語に共感を覚えた。
(10)『仮名手本忠臣蔵』が庶民の視点を持つ理由。
- 『仮名手本忠臣蔵』が誕生した当時の観客の大半(たいはん)が町人や百姓であり、歌舞伎は庶民のための娯楽であった。
- 武士も歌舞伎を見に来たが、『仮名手本忠臣蔵』が誕生した当時の武士は、およそ150年間続く平和な社会の中で、主君に対する忠義よりも毎日の生活や恋愛など、庶民と同じような事がらに関心を持っていたため、武士の視点に立つ物語は人気がなかった。
- 歌舞伎役者は河原者(かわらもの)と呼ばれる身分の低い者たちで、歌舞伎の作者も町人出身(しゅっしん)が多く、庶民の心を代表する人たちであった。
- 歌舞伎は入場料収入で生活する商業演劇(しょうぎょうえんげき)であり、観客の大半である庶民の共感を得なければ興行(こうぎょう)を続けられなかった。